岩原裕二「蛇」雑誌掲載時と単行本収録時での違い

「狼の瞳」（岩原裕二）

収録作品の内、「蛇」「狼の瞳」はそれぞれアフタヌーン1996年10月号及び12月号に掲載。で、「蛇」の方は手元に当時のアフタヌーンのスクラップがあるのでちょっと作ってみました。

「蛇」単行本収録版と雑誌掲載時の違い。

まずはいきなりですが作者の名前の表記が。1996当時は「岩原ゆうじ」のペンネームになっています。続いて…

単行本ページ	単行本	雑誌掲載時
表紙	タイトルの「蛇」が左上隅	タイトル「蛇」は左下隅、脇に「HEBI」の文字も添えてあります。
40	父親の台詞「よっと」が活字	書き文字で書かれています
58	みどり「あの子あれでけっこう思い詰めるタイプだから」	みどり「あの子ったら何も飛び出していくことないのに」
59	みどり「そうなのさっき帰ったらしいんだけど誰とも話したくないって…」	みどり「そうなのあれからずうっと公園にいたみたいなのよ…」
60	みどり「ケガさせたのを自分のせいだと思っているのよきっと…」	みどり「ケガさせたことがよっぽどショックだったみたい…」

と、まぁこんな感じ。直されたのがこの「みどり」の台詞に限られていることからこの主人公（サツキ）の二人の友達「みどり」と「恵子」の関係を描き直そうとしている…のでしょう。うーん…60ページの台詞は昔のままにして置いた方が良かったと思うのですけど…この後の「恵子」の行動からみても。