「羊のうた」手直しを探せ！

ページ	単行本	雑誌掲載時
17ページ	囲み書き「八重樫の時とは違う…」「もっと強い衝動…」	（ありません）
19ページ	千砂「わたしは大丈夫よ…」 一砂「千砂にも血が必要な筈だ」「薬に頼るのは危険だよ」	千砂「あなたはわたしの生き甲斐よ…」 一砂「俺は千砂を守りたいんだ」「俺の血を受け入れて欲しいんだ」
20ページ	一砂「千砂は…」「意固地になってるだけだ」「俺は…こだわらないよ…」 千砂「…寝ましょう」「もう遅いわ…」	一砂「病気の事だけじゃない…」「どうしたらいい？」「どうしたら父さんを忘れられる？」 千砂「時間を…」「少し時間をちょうだい…」
	（ありません）	囲み書き「父親と同じ道をわたしは辿ろうとしている」「一砂を愛したい…だけど…怖い…」（カラーページ）
63ページ	一砂「…お…」「どうして…」	（ありません）
	（1ページ丸ごとカット）	2000年6月号110ページ
108ページ	（追加ページ）	（ありません）
111ページ	一砂「ほんとに…忘れて欲しい」「俺も…忘れようとしているんだ」	（ありません）扉を開けて家へ入っていく一砂の描写があるだけ
112ページ	（追加ページ） 八重樫「あのお医者さんもそう言ってた」「わたしもわかってるよ　もう会わない方がいいって…」「だけど…わたし…」「忘れるなんてできないよ」「高城くんのいない日常が普通になって」「だんだん顔も思い出せなくなって…」「記憶から消えていくなんてそんな事絶対有り得ないよ」「傷つけられてもいいから一緒にいたい」「こんな毎日が一生続くよりずっといいよ」	（ありません）
113ページ	（追加ページ） 一砂「…そ…そんな事言わないでくれ…」「そんな事言ったって…」「同じ事の繰り返しだよいくら考えたってどうにもならないんだ」「忘れる努力をしなきゃお互い辛いままじゃないか…」「あんたが側にいると俺はどうなるかわからないんだ」「気持ちとは裏腹にすごく凶暴な感情が潜んでるような気がする　怖いんだよ傷つけるだけじゃ済まないかもしれない」「俺は忘れたいんだ」「もう姿を見せないでくれ」	（ありません）
119ページ	（追加ページ） 千砂「…水無瀬さん？」 水無瀬「あの家に居ても…一砂くんの側にいても無意味…というより」「むしろ危険だ」「きみはこの前の一砂くんと同じように倒れたんだ」 千砂「…」	（ありません）
132ページ	囲み書き「あの家はどうなっているだろう」	（ありません）
133ページ 134ページ	（雑誌掲載時とは順序が逆になっています）	134ページ→133ページの順
149ページ	千砂「わたしに残されている時間があとどれくらいかも…」	（台詞は同じですが顔の表情が違います。単行本ではとろんとした表情ですが、雑誌掲載時は口を引き結んで視線もちゃんと相手に向けているようにみえる表情です）
177ページ	（追加ページ） 最初からわかっていた　最初から手の届かない彼女だったから…　だからこそ僕は…	（ありません）
178ページ	（追加ページ）	（ありません）
179ページ	（追加ページ） 囲み書き「人形だったわたしが初めて選んだ道」「後悔はしない」	（ありません）
180ページ	歩いてくる風見のズボンおよび靴、バッグの陰の部分、地面の影にカケ網が入っている。	雑誌掲載時にはカラーページ

（雑感）

基本的には雑誌掲載時とのページ構成の齟齬を埋め合わせる、といったモノだと思うのですが…いくつかの点では雑誌連載分だけを読んでいる読者と単行本だけで追いかけている読者との間でストーリーに対する印象が微妙に変わってしまうのではないかと思うような変更があります。

単行本17〜20ページの一砂と千砂の会話、112〜113ページで追加された八重樫さんと一砂のやり取り、これらはそれに当たると思います。

この先の展開を考えて行くとき、時間的に後になる方、すなわち単行本において、そこにくわえられた変更というのは今後の方向性を暗示するモノだと思います。じゃぁどうなるのかというと…わたしにはあまりはっきりしたことは分かりません、すんません。